銀の炎の国


神沢利子先生の名作
ある日
壁の剥製の鹿が
飛び出して来る
僕は
物語を
現実と思えるような環境で育ってきたし
多分今も
その境界線をあえて曖昧にして生きている
壁の剥製の鹿は
きっと壁の中に胴体を隠しているし
タンスの先の世界には雪が降っていて
外灯がポツンと点いている
そう思って生きている
それを画用紙の上に描いたり
踊りにして振り付けたり
そうやって生活している
それが
僕の現実