ぶた


台風
この風の音が
どっどうどどうか
宮沢賢治って
やはり不思議だな
と感じながら
子供の背丈ぐらいにまで成長した
ガジュマルの鉢植えを
家に入れる
こんなあらしの日に
きっとヒールで出歩いているであろう
女の子たちを思い
喉元すぎれば熱さ忘れるって
こういうことだよな
などと考え
今朝
がらりと窓をあけ
台風の過ぎ去った
雲ひとつない青空をながめ
昨夜の大嵐を生き残った
ひょろひょろの蚊に
いま
足を刺される