スモールドア


パブロ・カザルス 喜びと悲しみ」
という本を読んでいる
スペインの音楽家
カザルスの歴史を記した小説
これが

実家の薪ストーブの向かい
壁一面にある本棚
そのちょうどいい案配のところに
「長い河」とか
「日本の高山植物
に紛れて
ささっていた

チェリッザ・ウ゛ェルジニオ先生が園長先生をつとめる
「小さき花幼稚園」
なんとも素敵な名前の幼稚園に通っていたころ
漢字の読めなかった僕は
「びと しみ」
「びと しみ」

ちょうどいい感じの場所にささっていたそのタイトルを
呪文のように唱えていた
先日本屋さんで偶然発見し

びとしみだ

今手元にある次第
親が
今の僕の年くらいで読んだであろう本
なんとも不思議な気分で
向き合っているのです