コンパス南を指す


ステージの真ん中に
意味ありげに
宝箱がひとつ
置いてある
薄くロースモークが立ちこめ
青白い薄明かりの中
宝箱には静かに
トップサスがさしている
続々と会場に入り
席に着いてゆくお客さん
やがて
幕開けのベルが響き
客殿が落ちる
いや
それは大変だ
客電が落ちる
ざわめきが静まり
少し
ひんやりとした空気の中
宝箱が
そおうっとひらき
中から
辺りをうかがいながら
子供が一人
出て来る・・・
そんな舞台が
やりたいな
映画
Dr.パルナサスの鏡」を観ながら
そんなことを思いました
飛び出す絵本のような
パノラマボックスのような
舞台
世界