らいおん

いもうとよ
その無念は兄が晴らそう

僕にとってもライオンは
アスラン

「みどりのゆび」に名前をもらい
コロボックルとピッピとともに育ち
最初に出会ったファンタジー
ナルニア国物語

森の中で育った僕にとって
「だれも知らないちいさな国」は疑うことのない現実でした。
長くつ下のピッピ」も。

けれども、ナルニアはファンタジー
初めて出会った、夢の中の物語

自分のぐるりにある世界のほかに
もうひとつ世界があることを教えてくれた物語
壁の向こうに、もう一つ部屋があることを教えてくれた、大切な物語でした。

22、3の頃、友人の家に遊びに行ったとき、ふと思い立って
友人の部屋のタンスの中に隠れて一時間ほどその困惑ぶりをみていたことがあります。
そのとき、真っ暗なタンスの中で、思えたのです。
「手を伸ばしたらそこにもしかしたら壁はないのではないだろうか?」
そうっと手を伸ばしかけたものの、壁に当たるのが怖くて、結局タンスを出ました。
壁に当たってしまったら、何かが消えてしまうような

手を伸ばしていたら
出会えたであろう
アスラン

と、似ても似つかぬ可愛いライオンです。